概念
一般に神の概念は学問的に三つに分けられる。一神論と多神論と汎神論だ。とはいってもこれは大雑把に分類しただけで、しかも神の由来や神そのものについて説明したものではない。最近は既存の宗教と関わりない人たちが神について色々な発言をするようになり、それらの書物も出版されて、新しい神の概念も登場している。
また何千年という間、宇宙の成り立ちに関する説明は神話や宗教に委(ゆだ)ねられてきた。近年になって科学的見方が優勢になったため、ビッグ・バン理論や定常宇宙論などの仮説(これらは定説ではない)が多くの人を魅了したが、最近はこれらの理論にもいくつか欠陥があるのが明らかとなって、その威信は徐々に失われつつあるようにだ。ひょっとしたら科学による説明は、ルネッサンス以降のわずか数百年で終わりを告げるのではないかとも思う。
科学的な説明にほころびが出始めた頃、時を同じくして宗教とも科学とも違った宇宙創世の考え方が現れてきた。それらの中には作為的で胡散臭いものもあるが、中には現代科学の範疇を超えてはいるものの、見える世界と見えない世界を含めた綜合的な視点を持った大変説得力のあるものもある。
ここではとりあえず学問的な解説から始め、新しい発想を紹介しながら、私の考えも交えて話を進めていくことにする。